JAPAN MINUTE in Suwa City

3つのストーリーが伝える諏訪の技術

普段は脇役のバネに光をあて、高い技術力を伝えたい

写真左:有限会社バッタ☆ネイション代表 岩沢仁  写真右:株式会社ミクロ発條 代表取締役社長 小島拓也さん

はじめまして。有限会社バッタ☆ネイションの岩沢仁です。

バッタ☆ネイションは、「クリエイティブの力を使って、クライアントの思想や業務内容を体感できるコミュニケーションデザイン」をテーマに、さまざまな空間や家具・什器のデザイン、映像制作などを手がけています。

 

東京では味わえない経験を求めて、Japan Minuteに参加することにしました。企業の方にとって有意義な提案を行い、一緒に作り上げていくことを心から楽しみたいと思います!

これまでに株式会社CINRA、loftworkCOOOP、FabCafe MTRLなどのオフィス空間、ワーキングスペースのプロデュースや、オリジナル家具「車輪家具」を手がけてきました。


FabCafe MTRLの空間設計

株式会社メディアジーンに納車された「車輪家具」ホワイトボード


ボールペン専用バネの国内70%、世界50%のシェアを誇るバネメーカー

ミクロ発條は1954年設立の精密バネメーカー

今回プロジェクトを一緒に進めるのは、長野県諏訪市に本拠地を置く、株式会社ミクロ発條さん。

「発條(はつじょう)」とは簡単にいうと「バネ・ぜんまい」のこと。ミクロ発條という社名の通り、ものすごく小さいバネ=最微細スプリングをつくっているのがこの会社。

社員数は72名(2016年10月現在)、日本の他に上海、大連、マレーシアにも工場があり、グローバルな対応も可能。

 

こちらのつくる微細バネは、携帯電話、電子部品、半導体検査機などに使われていますが、もっとも身近な利用例はボールペン。

実は、ボールペンのペン先にはものすごく小さなバネが組み込まれており、そのバネを初めてつくったのがこちらの会社。今ではボールペン用バネの国内70%、世界50%のシェアを占めています。ここまで微細なバネをつくれる会社は数えるほどしかないとのこと。

新宿から特急電車で1本長野県諏訪市のミクロ発條に到着

「SPRING with Dreams」のコピーとシンボルマークのブルドックが出迎えてくれる


ミクロ発條 代表取締役社長 小島拓也さん

プロジェクト担当の小林さん


こちらが代表の小島拓也さん。創業者である祖父の嘉三さんから代々受け継ぎ、歴代4人目の社長さん。若い方なのでとてもお話がしやすかったです。

こちらはプロジェクト担当の小林さん。社員のみなさんはコミュニケーションが上手で、積極的に意見を出してくれるので、これからの展開が楽しみです!



もっとも小さいバネは、髪の毛よりも細い!300台のオリジナルマシンが24時間稼動する

ミクロ発條オリジナルキャップをかぶり工場見学へ

まずはバネがつくられる工程を見るため、工場見学に出発。ミクロ発條さんのオリジナルキャップをかぶると、小学生に戻った気分でワクワクしますね! 


300台のオリジナルマシンがバネをつくる    

熟練工の手作業を再現したオリジナルマシン


日本工場には約300台のマシンがあり、それぞれの機械が、いろんな大きさ、色、用途のバネを製造します。海外工場も含めると約600台のマシンが稼動中。

バネ加工機のほとんどは自社開発のオリジナルマシン。熟練工の繊細な作業を機械化することで24時間の無人稼動を実現したそう。

量産可能なもっとも細いバネは外径72μm(マイクロメートル)。人間の髪の毛が外径80~90μmといえば、その細さが伝わるでしょうか?


手のひらに乗せると目視できないくらい小さい!でもちゃんとバネの形をしています。

バネを顕微鏡で拡大して検査する工程。まるでアート作品のよう。


バネは基本的に製品の内部にあるので、私たちの目に触れることは少ないですが、製品の稼動に欠かせない大事な部品です。そんな裏方の部品を24時間黙々とつくり続け、私たちの暮らしを支えているのがここのマシンたちなのです。

そんなことを思いながら、小さなバネやマシンの動きを見ていると、何か健気なものを感じ、思わず愛でたくなりました。さまざまなアイデアやインスピレーションを掻き立てる、とても洗練された工場でした。

 

東京では味わえない経験が早くも得られたプロジェクト第1回目でした。これから現地で感じたことを東京に持ち帰り、さらにアイデアを深めていきたいと思います。

次回工程では、ミクロ発條さんの超微細バネをアピールするため、どんなアウトプットにするか、方向性を固めていきたいと思います。次回もお楽しみに!